【日本在住台湾人に聞いた!】知っておきたい台湾の文化 ~留学、長期滞在、移住、短期滞在・旅行の参考に~

インターネットが発展し、海外の情報などを取得することも容易になりました。世界はますます小さくなり、私たちはグローバル化していかなくてはなりません。そして、その先には、きっと楽しく充実した世界が広がっているはずです。そうした意味で「世界人になろう!」と提唱する「ONECOSMOPOLITAN」ですが、世界人になるためには、より深く海外を理解しなくてはなりません。そうした理解は、私達日本人に多くの気づきを与えてくれるはずです。

 

そこで、本記事では台湾の文化について、「日本在住の台湾人」にインタビューし、徹底解説します。文化を知ること自体楽しいものですが、文化を知ることは移住はもちろん、留学、長期滞在から旅行にまで活かすことができるはずです。是非、参考にしてみてください。

プロフィール

Jason ジェイソン(台北出身)

日本のアニメが大好きなジェイソンは、ご両親の転勤を機に台湾〜シンガポール〜日本を渡り歩いてきました。現在はサスティナビリティを学んでいて、環境問題にも造詣が深い自然派の英語講師。

台湾ってどんな国? 日本からのイメージ

さて、台湾といえば、アジアの中でも日本人が最も親しみを感じる国の一つです。非常に親日な方が多く、日本語が話せる方も多いです。例えば、首都である台北市のタクシーでは日本語の広告が流れているほどです。

 

そのため、旅行先として人気があります。穏やかな気候で、絶景あり、美味しい食事あり、と多くの日本人を楽しませてくれます。

 

また、英語のレベルは日本人と同程度とも言われていますが、最近では話せる人が増えています。お互いに母国語でない言葉を使うことは、ときにコミュニケーションを円滑にします。コミュニケーションにおいて「おや?」と感じたら、英語を使ってみてはいかがでしょうか?

台湾で暮らす/台湾に行くメリットについて

●メリット1:食事が美味しい

まず、真っ先に上げたいのが、食事の美味しさです。生活する上で、食事が合うかどうかは非常に重要なポイントとなります。その点、台湾の食事は日本人の口に合うものが多く、生活を豊かにしてくれるはずです。日本から進出している飲食店も多く、慣れ親しんだ味を気軽に楽しむこともできるでしょう。

●メリット2:暮らしやすい気候

温暖な気候でとても暮らしやすいのも台湾の特徴のひとつ。寒い季節は1年の中でほんの数週間で、それ以外は暖かいです(当然、暑い時期も多いですが、それも湿気の関係か日本と比べると過ごしやすいという声が多いです)。また、「花粉がない」という点も人によっては大きなポイントになるのではないでしょうか。

●メリット3:親日である

台湾の発展に日本が寄与した期間があることもあり、親日家が非常に多いのが台湾で暮らすメリットです。日本人を快く受け入れてくれますし、日本人であることで一目置かれることもあるほどです。日本語が通じることも多く、困ったら日本語で説明してみても良いかもしれません。

さて、リサーチすると以上のようなことがわかりますが、実際の文化・考え方はどういったものなのでしょうか。そこで、日本在住の台湾人に話を聞きました。これだけは知っておきたい台湾の文化について、習慣、コミュニケーション、プレゼント、食文化といったキーワードでインタビューしています。是非、参考にしてみてください。

知っておきたい台湾の文化(習慣)

―日本人にびっくりされた台湾の習慣は?

まずはBetel uutという果物を食べるということだね。これは中国の南東部や台湾で有名なフルーツで、とってもユニークなんだけど、めちゃくちゃ不健康なんだ。ブルーカラーの人たちがよく食べてるかな。Betel nutを噛んだあとは赤い果汁が出てきて、口の中が真っ赤になるんだ。まるで血を出してるみたいな。これを噛んだ後にみんな道端に唾を吐くから、街中が血に染まってるみたいな光景を見ることがしばしばあるよ。これは日本人だけじゃなく、台湾を訪れた外国人はみんな本当に驚いているよ。

 

このBetel nutはタクシー運転手が良く食べているんだ。彼らも所得が少ないからね。あまり知られてないかもしれないけど、台湾のタクシーは本当に安いんだよ。例えば日本で5,000円かかる距離でも、台湾だと200ドル、日本円にすると大体800円くらいかな。台湾は公共交通機関がまだ発展途上で、少し不便だから、台湾人にとっても、安くて便利な交通手段としてタクシーはよく使われているんだ。でも、中にはカスタマーサービスがあまり良くないタクシーもいるから、もし台湾に来てタクシーを使うときは注意して!

2つ目はポイ捨てが多いことかな。日本と比べると街がかなり散らかってると思う。これは台湾の中でも本当に大きな問題になっているんだ。環境にも良くないしね。台湾はこの10年間、開発があまり進んでいないという事実もあり、台湾の人の中ではその辺りの認識が薄いんだと思う。それ以前は急速に経済成長をしていたんだけど、この10年ほどは停滞。それと同様に教育レベルも残念ながら落ちてしまっていると思うよ。

 

次は、これは日本人も同じだと思うけど、先祖を大事にするということかな。これは台湾ではとても一般的で、1年に何度も御詣りに行くんだ。宗教の習慣ではないけれど、日本人も同様にお墓にお参りに行くでしょ? それと同じようなもの。

お参りにいく時には、金色の紙を燃やすんだ。これは、亡くなった人が天国で不自由なく暮らせるように、天国で使えるお金を送っているという意味があるんだよ。たまにこの金の紙をみんなが一斉に燃やしすぎて、道路が封鎖されるなんてことも起こるんだ。笑

 

最後は生後1ヶ月の赤ちゃんをお祝いすること。これも台湾や中国ではとっても一般的なお祝い行事なんだ。日本でも同じようなものがあるって聞いたことあるけど、どの国にとっても赤ちゃんは宝物だからね。

知っておきたい台湾の文化(コミュニケーション)

―日本に来てびっくりしたコミュニケーションがあれば教えて。

日本では話をするときに周りくどい言い方をしたり、ダイレクトで話題に入ることは少ないよね。それにはびっくりしたよ。いろんな説明を細かくしてから、最後に結論を話すやり方だよね。台湾ではそういう人はあんまりいないかな。基本的には直接トピックに入ることがほとんどだよ。

 

特に日本の”クレーマー”はその傾向が強いイメージがあるかな。台湾ではこういう人はほとんど見たことがなくて、本当にストレートに話したいことを話すし、何かダメなことをしたら、何がダメなのかをすぐに伝えてくれるんだ。台湾の人は、このダイレクトなコミュニケーションに慣れているから、日本人からしたらちょっと直接的すぎるコミュニケーションの仕方なのかもしれない。

―台湾では、食事のときに何について話すことが多い?

僕は食事の時にあまり話す方ではないんだけど、台湾の人々は政治について話すのがとっても大好きなんだ。日本ではあまり政治のことを話す機会はないよね? 10代の若者は特に。でも台湾では誰でも、10代の若者でさえ政治の話をするんだ。時には「あなたは誰に投票したの?」なんて聞かれることもあるよ。台湾の人々は本当に政治に関心があるんだ。

 

政治以外だと毎日のニュースとかかな。あとは若者ならテレビ番組や歌手、アイドルについて。大人は経済、株、投資について良く話しているよ。台湾の人は特に投資が大好きなんだ。これといって利益はあげてないと思うけど笑

知っておきたい台湾の文化(プレゼント)

―台湾では、友人・家族にどのようなプレゼントをあげる?

赤い封筒です!何か良い仕事をしたとき、安全を求めている時、これにお金を入れて渡しているよ。日本で言うお年玉みたいなものかな。おじいちゃんやおばあちゃんの家を訪ねると、彼らはこの赤い封筒をくれるんだ。彼らはいつでも準備しているんだよ。誕生日とかお正月とかにね。結婚式でも使えるよ。あとこれは日本でもそうかもしれないけど、多くの親は子供たちに祖父母に赤い封筒をもらってくるように指示するんだ笑

 

そしてこの赤い封筒にはいつも希望の言葉が書いてあるんだ。それらは文字通り中国のイディオムで、「幸運」を意味しているんだよ。中にお金を入れなくても、ただの贈り物として使うことができるんだ。

台湾で、記念日に食べる食事は?

生後1ヶ月記念の時が一番わかりやすいんだけど、この時には油飯をお弁当箱に入れて食べるのが伝統的なんだ。なんでお弁当箱を使うか、正確にはわからないけど、必ずお弁当箱に入れるんだ。この中には玉子とチキンスティックも必ず入っているんだよ。

あと、お年寄りのための記念日にはラーメンを食べるのが一般的かな。麺を食べることは長生きすることを意味するんだ。ちょっと想像できるよね。

そして台湾の新年の料理といえば、魚。絶対に魚料理を食べるんだ。これは毎年笑って過ごせるように。という意味があるんだ。理由はわからないけど。

知っておきたい台湾の文化(食文化)

―日本人にびっくりされた台湾の食事は?

臭豆腐かな。ほとんどの人が好きじゃないよね。でも台湾では人気のある食べ物なんだ。中には辛いもの、甘いものもあって、いろんなフレーバーが楽しめるよ。もし嫌いじゃなければぜひ試してみて。

 

あと、これもあまり知られてないかもだけど、台湾料理ではパクチーを多く使うんだ。トッピングとしても具材としても。日本人にはパクチーが嫌いな人も多いよね。これにはびっくりするかもしれない。

 

次に意外とびっくりされるのは、台湾にはベジタリアンが多くて、ビーガンレストランがめちゃくちゃ多いということ。でも台湾で暮らしていると、ビーガンレストランはとても一般的なんだ。道を歩いていれば、1ブロックに2つくらいはビーガンレストランを見つけられるよ。ほとんどの人は健康上や宗教的な理由でベジタリアンになるんだ。日本にはビーガンレストランがほとんどないから、彼らが日本に来たら食べるものに困っちゃうかもね。

――台湾で、お袋の味と言えば?

 

ほとんどの台湾人は、「ルーロー飯」と呼ばれるご飯の上に甘辛く煮込んだ豚肉が乗った料理が大好きだね。日本でも有名なんじゃないかな?伝統的な休日やお祭りの時は必ず出される料理だし、どの家庭のお母さんも、作り方を知っているよ。

 

あとは、肉まんや餃子かな。ほとんどの台湾人は餃子の作り方を知っているんだ。日本では焼き餃子がメジャーだと思うけど、台湾では水餃子の方が良く食べられているよ。スープに入っているやつね。

 

そして台湾ミートボール。これはとっても小さいミートボールで、しかも弾むんだ。 落とすとピンポン球のようにバウンドするんだよ。

知っておきたい台湾の文化(その他)

―台湾では休日どのように過ごすことが一般的?

これに関しては日本人とほぼ同じだと思います。台湾と日本は本当に文化が似ているからね。友達と遊んだりショッピングに行ったり食事に行ったり。そんなに変わらないと思うよ。でも、一つ違うとすれば、台湾人は頻繁に家族や親戚たちと集まって一緒に時間を過ごすんだ。日本人は年に数回しか実家に戻らない人がほとんどだって聞いたけど、僕は台湾に住んでいたときは週に1回は実家に帰っていたよ。もちろん、日本は大きいから帰るのが大変なのかもしれないけどね。あと、僕の家族や親戚はみんな台北に住んでいて、車で30分で会うことができたから楽だったんだけど。

―台湾では家の中でどのように過ごすことが一般的?

これもほとんど変わらないよ。YouTubeを観たり、テレビを観たりがほとんどかな。でも実は台湾のテレビや映画などのメディア産業は少しずつ衰退していっているんだ。10年前は有名な台湾出身の役者や歌手が多かったけど、今は中国で活動している人がほとんどで、台湾ではあまり見なくなっちゃったかな。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 日本の文化と近いと感じていた台湾ですが、意外と違うことが多くて驚いたのではないでしょうか? 彼らの文化を知ると、見えていなかった自分たちの文化にも気付かされますね! このように、異文化を知ることは、人生の幅を広げてくれます。その点、「英語」を学ぶことは、異文化を知ることを容易にしてくれるでしょう。

ワンコイングリッシュでは、日本在住の台湾人が英語だけでなく文化などについても教えてくれます。他の先生や生徒とコミュニケーションが取れるイベントも盛りだくさんで、台湾の文化を知ろうとしている方におすすめの英会話学校です。

体験レッスンも受付中ですので、是非活用をご検討ください。

この記事を書いた世界人

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