「変わり者扱いされない自由を発見」ペルー人が見た日本の価値観

20代のDiegoさんは、ペルー出身で日本での滞在が5~10年になります。長期間の日本生活を通じて、彼は日本社会の多様性と寛容性を発見し、自分らしさを表現できる自由を見つけました。今回のインタビューでは、彼の目に映る日本の姿と、自身の変化について語っていただきました。
――日本での滞在はどれくらいになりますか?
「5年から10年くらいですね。20代のうちに来日しました。」
――日本に来てから、ご自身の中で何か変化を感じることはありますか?
「来日してから最も変わったのは、ここで自由を感じられるようになったことです。他の国では、普通でない服装をしたり、そこでは一般的でない活動をしたりすると(例えば、ゴシックロリータスタイルや、長時間ゲームセンターにいるなど)、変わり者や部外者として見られる可能性があります。
でも日本では、自分の好きなスタイルや趣味を表現することに対して、とても寛容だと感じます。この自由な環境が、私にとって大きな変化をもたらしてくれました。」
――来日前の日本のイメージと、実際に経験した日本との間にギャップはありましたか?
「日本人はアニメやビデオゲームが大好きだとずっと思っていました。それはある程度本当ですが、すべての人がそうというわけではありません。ガーデニング、相撲観戦、電車の写真撮影など、他のタイプの趣味を持つ人もいます。
ここには趣味や興味について非常に大きな多様性があり、自分と同じようなことが好きな人を見つけることができます。これは私にとって予想外の発見でした。」
――日本人の価値観や考え方で驚いたことはありますか?
「外国人が日本人について最初に思うことは礼儀正しさです。それを実際に体験してみると、その通りだということがよくわかります。英語を話さない人もいますが、外国人が場所を見つけるのを手伝いたい時や、日本での生活を楽しんでいるかどうかを尋ねたい時には、彼らは最善を尽くそうとします。
それは本当に素晴らしいことだと思います。言葉の壁があっても、助けようとする気持ちが伝わってくるんです。」
――日本でまた訪れたい場所はありますか?
「京都には絶対にもう一度行きたいです。美しい寺院や神社を見たいなら、ここは間違いない選択です。とても静かで、そこの町を散歩して楽しむことができます。京都を訪れる時は、祇園が私のお気に入りの場所です。
岡山も再訪したい場所の一つです。日本の県が実際にどれほど伝統的なのかを体験すべき場所の一つです。山々を歩いたり、長い道を散策したり、海岸沿いを歩く時に顔に風を感じたりできます。岡山市と備前市が私のおすすめです。
東京についてはみんな少しは知っていますよね!ネオンライトと大きな通りは、外国人が日本に降り立った時にいつも見たいと思うものです。でも、訪れる価値のある、あまり知られていない場所もあります。池袋、上野、浅草は東京の中で私のお気に入りの街です。」
――逆に、もう訪れたくないと思う場所はありますか?
「鎌倉は、最初は海の近くでリラックスできる素敵な場所だと思っていましたが、他の海岸を訪れた後では、鎌倉は最後の選択肢になりました。きれいで清潔な海岸に行きたいなら、伊豆の方がずっと良い選択です。
歌舞伎町は、私の意見では一度だけ行くのに良い場所です。夜になると少し汚くて騒々しくなります。悲しいことに、ホストクラブがたくさんあり、ホストの中には女性に一緒に行こうと誘う人もいて、時々それを見るのは少しイライラします。
六本木は、一晩中パーティーやクラブを楽しむのが好きではない私のような人間には向いていません。この街は、そういったタイプの活動を愛する人には良い選択肢だと思います。」
Diegoさんの話からは、日本社会の持つ「多様性への寛容さ」と「個性を受け入れる自由さ」を深く体験している様子がうかがえます。来日前のステレオタイプなイメージを超えて、日本人の趣味の多様性や親切さを発見し、自分らしさを表現できる環境に価値を見出しています。長期滞在を通じて、観光地としての魅力だけでなく、それぞれの場所の特性を深く理解し、自分の価値観に合った場所を選択できるようになった成長も感じられます。特に「自由」というキーワードは、彼にとって日本での最も重要な発見であり、この国での生活の意味を象徴していると言えるでしょう。