【シンガポールの文化を学ぶ!】知っておきたいシンガポール生活のリアル ~留学、長期滞在、移住、短期滞在・旅行の参考に~

シンガポールってどんな国? 日本からのイメージ
グローバル化が進む現代において、アジアの中心的な存在として注目を集めるシンガポール。日本人にとってシンガポールは、「クリーンな都市国家」「マーライオン」「ミックスカルチャー」「高層ビル群」「チキンライス」といったイメージが強いかもしれません。しかし、その実態はさらに多様で興味深いものです。
シンガポールは東南アジアに位置する都市国家で、面積はわずか728平方キロメートル(東京23区とほぼ同じ)ながら、国際金融センターとしての地位を確立し、世界有数の貿易港を持つ経済大国です。1965年のマレーシアからの独立以降、急速な発展を遂げました。
多民族国家であることも大きな特徴で、中華系(約74%)、マレー系(約13%)、インド系(約9%)などの民族が共存しており、公用語も英語、中国語、マレー語、タミル語の4つがあります。この多様性が織りなす文化的な豊かさは、シンガポールの大きな魅力となっています。
高度な都市計画と厳格な法律による整然とした街並みは、「罰金の国」というイメージを持たれることもありますが、その秩序ある環境が高い生活水準と安全性を支えているのです。
シンガポールで暮らすメリットについて
安全で便利な暮らし
シンガポールの最大の魅力の一つは、その高い治安です。深夜でも一人で歩ける安全さは、特に女性や家族連れにとって大きな安心感をもたらします。また、公共交通機関が非常に発達しており、MRT(地下鉄)とバスのネットワークで島のほぼ全域をカバーしているため、自家用車がなくても快適に移動できます。
公共サービスのデジタル化も進んでおり、多くの行政手続きがオンラインで完結するシステムは、日本人からすると驚くほど効率的です。急病の際も24時間営業の診療所があり、大きな病院も充実しているので医療面での不安も少ないでしょう。
教育と言語環境
英語が公用語の一つであるため、言語環境としても優れています。日常会話から公式文書まで基本的に英語で対応可能なので、英語力を高めたい方にとっては理想的な環境と言えるでしょう。
教育面では、世界トップレベルの教育システムを誇り、特に理数系教育に力を入れています。インターナショナルスクールも多数あり、子どもの教育を重視する家族にとって魅力的な選択肢となっています。日本人向けの補習校も充実しているため、将来の日本への帰国を見据えた教育も可能です。
多文化共生社会
多様な文化が共存する社会では、様々な宗教の祝日が国民の休日となっています。中国正月、イスラム教のハリラヤ、ヒンドゥー教のディーパバリ、クリスマスなど、多彩な文化的行事を体験できるのは大きな魅力です。
食文化も多彩で、中華料理、マレー料理、インド料理、西洋料理など、様々な国の本格的な料理を手軽に楽しむことができます。特にホーカーセンターと呼ばれる屋台村では、リーズナブルな価格で多国籍料理を堪能できることが魅力です。
気候と地理的メリット
一年中温暖な気候で、季節の変化を気にせず過ごせるのも長所です。また、東南アジアの中心に位置するため、週末にマレーシアやインドネシア、タイなどの近隣国へ気軽に旅行できる立地条件も魅力的です。シンガポールのチャンギ国際空港は世界有数のハブ空港であり、アジア各国への移動が便利です。
① 知っておきたいシンガポール生活のリアル(買い物)
シンガポールでの買い物事情は、高度に発達した近代的なショッピングモールから地元の市場まで、非常に多様です。オーチャード・ロードに代表される高級ショッピングエリアには世界中のブランドが集まる一方、ブギス・ストリートのような庶民的な市場では手頃な価格の商品を見つけることができます。
物価については、日本と比べると食料品は同程度か少し安い傾向にありますが、アルコール飲料や輸入品は高額です。特に自動車は非常に高価で、車を所有するためには「車両割当証明書(COE)」の購入が必要となり、これだけで数百万円のコストがかかります。この制度は交通渋滞を抑制するための政策ですが、その代わり公共交通機関が非常に発達しています。
電子決済が非常に普及しており、「PayNow」や「GrabPay」などのモバイル決済アプリを使えば、露店でさえもキャッシュレスで支払いができます。また、「Fairprice」などのスーパーマーケットチェーンでは、オンラインで注文して自宅に配達してもらうサービスも一般的になっています。
興味深いのは、日本のように深夜まで営業しているコンビニエンスストアが多く、「7-Eleven」や「Cheers」などの店舗では深夜でも日用品や軽食を購入することができます。一方で、ショッピングモールは一般的に夜10時頃までの営業で、日曜日も通常通り営業しているのが一般的です。
また、シンガポールの特徴的な買い物文化として「Great Singapore Sale」があります。これは毎年5月から7月頃に開催される大規模なセールで、この期間中は国中の小売店で大幅な値引きが行われ、観光客も多く訪れます。
② 知っておきたいシンガポール生活のリアル(食事)
シンガポールの食文化は、その多民族性を反映して非常に多様です。「フードパラダイス」と称されるほど食に対する情熱が高く、地元の人々にとって「何を食べるか」は日常会話の大きなトピックとなっています。
最もシンガポール的な食事体験と言えるのが「ホーカーセンター」での食事でしょう。これは政府が管理する屋台村のようなもので、様々な民族料理を一か所で楽しむことができます。衛生管理も徹底されており、手頃な価格で本格的な料理を味わえることから、地元の人々も日常的に利用しています。
有名なシンガポール料理としては、「チキンライス(海南鶏飯)」「ラクサ(辛いココナッツミルクのスープ麺)」「チリクラブ」などがあります。特に「チキンライス」は国民食とも言える存在で、蒸した鶏肉と特製のチキンスープで炊いたご飯の組み合わせは絶品です。
食事のスタイルは基本的に共有型で、テーブルの中央に複数の料理を置き、みんなで取り分けるのが一般的です。また、「スリング」と呼ばれるトレイにお皿を乗せて運ぶスタイルも特徴的で、混雑したホーカーセンターでも効率よく食事を運ぶ技術は見事です。
驚くべきは食事の時間帯の柔軟性で、深夜2時でも食事ができる場所が多いことです。「サバらー(supper)」という夜食の習慣があり、夕食後に友人と集まって軽食を取ることも珍しくありません。
また、宗教的な食の制限に対する配慮も徹底しており、多くのレストランではハラール認証(イスラム教の戒律に則った食品であることの証明)やベジタリアン対応が明示されています。こうした多様な食のニーズへの対応も、多民族国家ならではの特徴と言えるでしょう。
③ 知っておきたいシンガポール生活のリアル(休日)
シンガポールの休日の過ごし方は、高温多湿の気候を考慮したものが主流です。最も人気があるのは、エアコンの効いたショッピングモールでの買い物やカフェでのくつろぎです。特に週末になると家族連れでモールが賑わい、食事や映画鑑賞を楽しむ光景が一般的です。
自然を楽しむ休日の過ごし方も人気があります。「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」や「ボタニック・ガーデンズ」などの公園、「イースト・コースト・パーク」のようなビーチエリアでは、早朝や夕方になると多くの人々がジョギングやサイクリング、バーベキューを楽しんでいます。特に日の出前や日没後の涼しい時間帯に活動するのがシンガポール流です。
国を挙げての祝祭イベントも多彩です。2月頃の「チャイニーズ・ニューイヤー(春節)」には、チャイナタウンが赤い装飾で彩られ、獅子舞などの伝統的なパフォーマンスが行われます。5月頃の「ベサク・デー(仏誕節)」には仏教寺院が賑わい、7月頃の「ハリラヤ・プアサ(断食明け)」ではゲイラン地区のバザールが活気に満ちます。10~11月頃の「ディーパバリ(光の祭り)」ではリトル・インディアが色とりどりの装飾で飾られます。これらの祝日は全て国民の休日となっており、異なる文化的背景を持つ祝日を互いに尊重し、共に祝う文化が根付いています。
また、週末には近隣国への小旅行も一般的です。マレーシアのジョホールバルは車やバスで1時間程度、インドネシアのビンタン島はフェリーで1時間程度で訪れることができます。手頃な価格で国際的な週末旅行を楽しめることも、シンガポール生活の魅力の一つです。
熱帯の暑さを避けるため、屋内プールでの水泳やエアコンの効いたフードコートでの食事会など、気候に適応した休日の過ごし方が工夫されています。
④ 知っておきたいシンガポール生活のリアル(家族)
シンガポールの家族観は、伝統的なアジアの価値観と現代的な西洋の影響が融合した独特のものです。家族の絆を非常に重視する一方で、グローバルなキャリア志向も強いという特徴があります。
多くの家庭では、祖父母が孫の世話を積極的に担うことが一般的です。共働き家庭が多いため、祖父母による育児サポートは社会システムとして機能しています。一方で、フィリピン人やインドネシア人などの外国人メイドを雇用する家庭も多く、家事や育児を手伝ってもらうことで家族のワークライフバランスを保っています。
住宅事情は、国土が狭いため約80%の国民が「HDB」と呼ばれる公営住宅に住んでいます。これらは政府によって計画的に建設された集合住宅で、購入補助金制度も充実しており、シンガポール国民の持ち家率は約90%と非常に高い水準です。一方で、プライベートコンドミニアムや一軒家は非常に高価で、経済的に余裕のある層や外国人居住者が中心となっています。
教育熱心な国としても知られており、子どもの教育に対する家族の投資は非常に大きいです。学校の成績が良いことが高く評価され、放課後には多くの子どもたちが「エンリッチメントクラス」と呼ばれる塾や習い事に通います。日本の学習塾よりもさらに競争が激しく、幼稚園レベルから始まる教育競争は「キアス文化(kiasu culture)」と呼ばれる「負けず嫌い」の国民性を反映しています。
家族の行事としては、週末の「ファミリー・ディナー」が重要な習慣となっています。特に中華系家庭では、日曜日に拡大家族(祖父母、叔父叔母、いとこなど)が集まって飲茶などの食事を共にする伝統があります。また、各民族の伝統的な祝日には特別な家族の集まりが行われ、文化的なアイデンティティを次世代に伝える機会となっています。
⑤ 知っておきたいシンガポール生活のリアル(その他)
独特な言語文化「シングリッシュ」
シンガポールの日常会話で使われる「シングリッシュ」は、英語をベースに中国語やマレー語などの表現や文法が混ざったユニークな言語です。例えば、文末に「lah」「lor」「meh」などの語尾を付けることで、感情やニュアンスを表現します。「Can or not?」(できる?)、「Got already」(もうある)のような表現は、最初は戸惑うかもしれませんが、現地の人々とのコミュニケーションを深める鍵となります。
気候への適応
年間を通じて気温が30℃前後、湿度が80%を超える熱帯気候は、日本人にとって大きな挑戦となります。しかし、ほぼ全ての建物に強力なエアコンが完備されており、モールやオフィスビルは冷房が効きすぎているほどです。そのため、外出時には薄手の上着を持ち歩く人が多いのが特徴的です。また、「スコール」と呼ばれるスピーディーなスコールにも慣れる必要があり、折りたたみ傘は必須アイテムです。
独特の税制
シンガポールは所得税率が低く(最高税率でも22%程度)、日本と比べて税負担が軽いことが特徴です。また、日本のような住民税や固定資産税の概念も異なります。一方で、自動車購入には前述のCOEなど高額な税金がかかり、アルコールや煙草には高い物品税が課されています。医療や教育は一部補助がありますが、基本的には自己負担の割合が高く、私的な医療保険への加入が一般的です。
スポーツと余暇活動
シンガポールではゴルフやテニスなどの屋外スポーツも人気がありますが、気候の関係で早朝や夕方以降に行われることが多いです。また、室内プールやフィットネスジムの利用も盛んです。若者を中心に電子スポーツ(e-sports)も非常に人気があり、専用の施設やカフェも増えています。
観光地としては、マリーナベイ・サンズやセントーサ島が有名ですが、地元の人々が訪れるスポットとしては、プラナカン文化が残る「カトン地区」や、緑豊かな「マクリッチ・リザーバー」などがあります。また、「プルアウ・ウビン」という小島では、都会の喧騒を離れて昔ながらのシンガポールの風景を楽しむことができます。
まとめ
シンガポールは、東南アジアの小さな島国でありながら、その多様性と効率性で世界をリードする都市国家へと発展しました。多民族・多文化が共存する社会では、互いの違いを尊重しながらも、「シンガポール人」としてのアイデンティティを育んでいます。
最先端の都市機能と伝統文化が融合したシンガポールでは、便利で安全な生活環境の中で、多彩な食文化や祝祭を体験することができます。教育熱心な国民性も相まって、子育て環境としても魅力的な選択肢となっています。
高い物価や湿度の高い気候など、課題がないわけではありませんが、多くの外国人が「住みやすい都市」として評価するのも納得できるでしょう。そのコンパクトな国土は、短期滞在でも十分に魅力を体験できる利点もあります。
シンガポールの生活を知ることで、効率性や多様性、家族の絆など、日本とは異なる視点からの学びを得ることができるはずです。言語や文化の壁を越えて、新たな価値観に触れる経験は、私たちの視野を広げてくれることでしょう。
ワンコイングリッシュでは、英語だけでなく文化などについても教えてくれます。他の先生や生徒とコミュニケーションが取れるイベントも盛りだくさんで、海外の文化を知ろうとしている方におすすめの英会話学校です。体験レッスンも受付中ですので、是非活用をご検討ください。