【韓国ってどんな国?】韓国の食文化の日本との違い5選 ~留学、長期滞在、移住、短期滞在・旅行の参考に~

韓国ってどんな国? 日本からのイメージ

日本と韓国は、地理的に近く、歴史的にも深いつながりを持つ隣国です。近年では韓流ブームやK-POPの世界的な人気により、韓国文化への関心が高まっています。日本人が持つ韓国のイメージとしては、辛くて美味しい料理、情熱的な国民性、美容への高い意識、そして伝統と現代が融合した文化などが挙げられるでしょう。

特に韓国料理は、キムチやサムギョプサル、ビビンバなど、日本でも人気のメニューが多く、多くの日本人にとって韓国文化の入口となっています。辛い味付けのイメージが強い韓国料理ですが、実際には多様な味わいがあり、日本の食文化との共通点も多くあります。

しかし、同時に興味深い違いも数多く存在します。この記事では、韓国と日本の食文化の違いに焦点を当て、より深く韓国を理解するための一助としたいと思います。

 

韓国で暮らす/韓国に行くメリットについて

韓国は日本から近く、約2時間半のフライトで到着できるため、週末旅行にも最適です。言語や文化に共通点も多いため、初めての海外旅行先としても人気があります。

韓国を訪れる最大の魅力の一つは、やはり「食」でしょう。日本では味わえない本場の韓国料理を楽しめるだけでなく、食事代が日本と比べて比較的リーズナブルなため、美食を満喫できます。特に24時間営業の店舗も多く、深夜でも美味しい食事が楽しめるのは大きな魅力です。

また、韓国は美容大国としても知られており、最新のスキンケア製品やメイクアップアイテムを手に入れることができます。美容に関心がある方にとっては、現地のトレンドに触れることができる貴重な機会となるでしょう。

長期滞在や留学を考える方にとっては、韓国は比較的生活コストが抑えられることもメリットです。特に食費は日本と比べてリーズナブルな場合が多く、毎日の外食も負担になりにくいでしょう。

さらに、韓国では近年、多文化共生への取り組みも進んでおり、外国人向けのサポートやコミュニティも充実してきています。こうした環境は、韓国での長期滞在をより快適なものにしてくれるでしょう。

 

 

① 韓国の食文化の日本との違い(食事)

韓国と日本の食文化の最も顕著な違いの一つは、「個」と「共有」の概念です。日本の食事は基本的に一人一膳で、各自の器に料理が盛り付けられます。一方、韓国では大きな皿に料理を盛り、みんなで共有して食べるスタイルが一般的です。サムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)やプデチゲ(部隊鍋)などの料理は、大きな鍋やグリルを囲んで一緒に食べるのが定番です。

また、料理の組み合わせ方にも違いがあります。日本では「一汁三菜」が基本とされ、主食、汁物、主菜、副菜という構成が一般的です。一方、韓国では「バンサン(반상)」と呼ばれる食事スタイルで、ご飯と汁物に加えて、バンチャン(반찬、おかず)が複数並びます。バンチャンの数は格式や場面によって変わりますが、日常的な食事では5〜6種類、特別な日には9種類以上(「クジョルパンサン」と呼ばれる)が並ぶこともあります。

味付けにも大きな違いがあります。日本料理は繊細で控えめな味付けが特徴ですが、韓国料理は濃厚で力強い味わいが多いです。特に、コチュジャン(唐辛子味噌)やテンジャン(大豆発酵調味料)、チョガンジャン(醤油ベースの調味料)などの発酵調味料を多用する点が特徴的です。

食事のテンポにも違いがあります。日本では「いただきます」「ごちそうさま」という挨拶で食事の開始と終了を明確にしますが、韓国ではそのような明確な区切りがなく、料理が出てきたら食べ始め、終わりも各自のペースに任されています。また、韓国では食事の途中で席を立って別の料理を注文することも珍しくなく、より自由な雰囲気で食事が進みます。

 

② 韓国の食文化の日本との違い(会話)

食事中の会話のスタイルも、日本と韓国では大きく異なります。日本では「食事中はあまりおしゃべりしない」という文化がありますが、韓国では食事中の活発な会話が当たり前です。韓国の食卓はコミュニケーションの場としての役割も強く、家族や友人との絆を深める重要な時間とされています。

特に興味深いのは、韓国では食事中に「マシッソヨ(맛있어요)」(美味しいです)と料理の感想を声に出すことが一般的です。これは料理を作った人への敬意や感謝の表現であり、日本ではあまり見られない光景です。

また、韓国の食事では目上の人がいる場合、その人が最初に箸をつけるまで食べ始めないという儀礼があります。さらに、目上の人と一緒に食事をする際は、その人が席を立つまで自分も席を立たないというマナーもあります。これは儒教の影響による上下関係の尊重から来ているものです。

食事中のお酒の席でのマナーも異なります。韓国では目上の人からお酒を注がれる際には、両手でグラスを持ち、顔を少し横に向けて飲むのが礼儀とされています。また、自分より年上の人にお酒を注ぐ際は「チョンジンハムニダ(尊敬します)」と言って両手で注ぐのが丁寧な作法です。

さらに、日本では「おかわり」を遠慮する文化がありますが、韓国では遠慮なくおかわりをするのが普通です。むしろ、たくさん食べることが料理人や家主への敬意を示すことになり、「モット モゴヨ(もっと食べてください)」と勧められることも多いです。

 

 

③ 韓国の食文化の日本との違い(記念日/祝日)

韓国と日本では、特別な日に食べる料理にも違いがあります。日本では季節の節目に特別な料理(おせち料理や七草粥など)を食べる文化がありますが、韓国にも独自の祝祭日食文化があります。

韓国の旧正月「ソルラル(설날)」には、「トックク(떡국)」というお餅入りのスープを食べる習慣があります。このスープを一杯食べると一つ年を取ると言われており、年の初めに必ず食べるべき料理とされています。また、「チャプチェ(잡채)」(春雨の炒め物)や「チョン(전)」(チヂミの一種)なども祝いの席に欠かせません。

秋夕(チュソク、추석)は韓国の感謝祭ともいえる重要な祝日で、この日には「ソンピョン(송편)」という半月形のお餅を作って食べます。中に小豆やごま、栗などを入れた蒸し餅で、家族全員で一緒に作ることに意味があるとされています。

また、韓国では誕生日に「ミヨックク(미역국)」(わかめスープ)を食べる習慣があります。これは母親が出産後の回復のためにわかめスープを食べたことに由来し、誕生日に食べることで母親への感謝の気持ちを表すとされています。

冬至には「パッチュク(팥죽)」(小豆粥)を食べる習慣があり、これは邪気を払うとされています。粥の中には小さな団子「サルガル(새알)」が入っており、これを年の数だけ食べると健康で幸せに過ごせると言われています。

さらに、韓国では人生の節目を祝う「サムジンナル(三七日)」と呼ばれる生後100日の祝いや、「トル(돌)」という一歳の誕生日を盛大に祝う習慣があります。この時には「トルギビ(돌잡이)」という、赤ちゃんに様々な物を掴ませてその子の将来を占う儀式も行われます。

 

④ 韓国の食文化の日本との違い(おふくろの味)

韓国と日本では「おふくろの味」「家庭料理」の概念にも違いがあります。日本の家庭料理は地域や家庭によって多様ですが、比較的シンプルで素材の味を活かした調理法が多いのが特徴です。一方、韓国の家庭料理は、手間をかけた発酵食品や複雑な味わいの料理が多いことが特徴的です。

韓国の代表的な家庭料理には、「キムチチゲ(김치찌개)」(キムチ鍋)があります。各家庭で作り方が異なり、その家ならではの味わいがあります。特に、自家製キムチを使ったキムチチゲは、まさにその家の「シゴルマシ(시골맛)」(田舎の味、おふくろの味の意)を代表する料理です。

また、韓国の家庭では「チャンアチ(장아찌)」という漬物も家庭ごとに作り方が異なります。大根、きゅうり、なす、唐辛子などを醤油や味噌で漬け込むもので、長期保存が可能な保存食として昔から親しまれてきました。

「コンナムルムチム(콩나물무침)」(もやしのナムル)や「シレギナムル(시래기나물)」(かぶの葉のナムル)など、シンプルな野菜のおかずも家庭料理の定番です。これらは一見シンプルですが、調味料の配合や調理法によって家庭ごとに味が異なり、母から娘へと受け継がれていきます。

韓国の家庭料理で特徴的なのは、「マシル(맛술)」と呼ばれる味の記憶を大切にする文化です。これは料理のレシピというより、「あの時の味」を再現しようという感覚で、目分量や手の感覚で調理することを指します。このため、同じ料理でも家庭ごとに味が異なり、それこそが韓国の「おふくろの味」の本質と言えるでしょう。

さらに、韓国の家庭料理は「情(チョン、정)」という概念と深く結びついています。これは単なる味の問題だけでなく、作り手の愛情や思いやりが込められているという意味合いを持ちます。この「情のこもった料理」という考え方は、韓国の食文化の根底にある重要な価値観です。

 

⑤ 韓国の食文化の日本との違い(その他)

韓国と日本の食文化には、他にもいくつかの興味深い違いがあります。まず、食事のスピード感が異なります。韓国では「パリバリ(빨리빨리)」(早く早く)文化の影響か、比較的速いペースで食事を済ませることが多いです。レストランでもテーブルの回転率が高いことが一般的です。

食器の使い方にも違いがあります。日本では箸と食器を持ち上げて食べるのが基本ですが、韓国ではスプーンと箸を併用し、スープやご飯はスプーンで食べるのが一般的です。また、韓国では金属製の食器(ステンレスの箸やスプーン)が主流で、これは衛生面と耐久性を重視した結果と言われています。

食事のスタイルとして、韓国では「ハンスプ(한숟가락)」という概念があります。これは直訳すると「一さじ」という意味ですが、他人の料理からほんの一口もらって味見をする習慣を指します。これは親しい間柄で行われるもので、食の共有を通じた絆の表現とも言えるでしょう。

韓国独特の食習慣として「ビョルミ(별미)」というものもあります。これは通常の食事とは別の「おやつ」や「間食」的な存在で、アルコールとともに楽しむ「アンジュ(안주)」(おつまみ)も含まれます。「ピョニョハダ(편하다)」(くつろぐ、リラックスする)ための食事として、硬い饅頭の一種「ホトク(호떡)」や、もち米で作った「トッポキ(떡볶이)」などが人気です。

最後に、食事に関する表現の違いも興味深いです。韓国語では「밥 먹었어요?」(パンモゴッソヨ?=ご飯食べましたか?)という言葉が挨拶代わりに使われることがあります。これは単に食事の有無を尋ねるだけでなく、相手を気遣う表現として使われるもので、韓国の食文化が日常生活と密接に結びついていることを示しています。

 

まとめ

韓国と日本の食文化には多くの共通点がありながらも、独自の発展を遂げた興味深い違いがあります。韓国の食文化は、共有と絆を重視し、食を通じたコミュニケーションを大切にしています。また、発酵食品や力強い味わいを好む傾向、祝祭日と結びついた特別な料理、そして家庭ごとに受け継がれる「情」のこもった味など、多くの特徴があります。

こうした違いを理解することは、韓国文化全体への理解を深めることにもつながります。料理は単なる栄養摂取の手段ではなく、その国の歴史、価値観、人間関係の在り方などが反映された文化の結晶です。韓国料理を通じて、韓国という国と人々の心に触れることができるでしょう。

韓国を訪れる際には、ぜひこうした食文化の違いを念頭に置きながら、現地の食を存分に楽しんでみてください。言葉が通じなくても、美味しい料理を共に楽しむことは、最高のコミュニケーション方法の一つです。

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