【日本在住ドイツ人に聞いた!】知っておきたいドイツ生活のリアル ~留学、長期滞在、移住、短期滞在・旅行の参考に~

グローバル化が進む中、異文化を理解することは、私たちの視野を広げ、新しい発見をもたらしてくれます。日本人にとっての当たり前が、海外では違って見えるように、ドイツの日常は私たち日本人に新鮮な気づきを与えてくれるはずです。

 

本記事では、日本在住のドイツ人にインタビューを行い、ドイツの文化や生活について詳しく解説します。留学や長期滞在、移住を考えている方はもちろん、旅行者の方にも参考になる情報が満載です。

 

ドイツってどんな国? 日本からのイメージ

 

ビール、ソーセージ、サッカー、BMW、環境への意識の高さ…皆さんはドイツと聞いて、どんなイメージを持ちますか?

 

ドイツはヨーロッパの中心に位置し、EUの主要国として知られています。高度な工業技術と環境保護の取り組み、充実した社会保障制度が特徴的です。また、オクトーバーフェストやクリスマスマーケットなど、伝統的な祭りでも有名です。

 

歴史的には東西ドイツの統一や、EUの中心的な役割を担ってきた経緯もあり、多様性を受け入れる文化が根付いています。16の州からなる連邦共和国で、それぞれの地域が独自の文化や伝統を大切にしながら発展を続けています。

 

ドイツで暮らすメリットについて

 

メリット1:ワークライフバランスが充実

休暇が多く、労働時間も短めです。有給休暇は最低でも20日以上あり、残業も少なめ。週末は店舗が休みなので、家族や友人と過ごす時間を大切にできます。また、育児休暇制度も充実していて、子育てをしながら働き続けることができる環境が整っています。

 

メリット2:社会保障制度が充実

医療保険や年金制度が整っており、教育費も大学まで基本的に無料です。子育て支援も手厚く、kindergeldと呼ばれる児童手当も支給されます。失業保険なども充実しており、安心して暮らせる環境が整っています。

 

メリット3:自然との調和

都市部でも緑が多く、週末にはハイキングやサイクリングを楽しむ人が多いです。環境に配慮した生活が当たり前になっています。ゴミの分別も徹底されており、リサイクル意識が高いのも特徴です。再生可能エネルギーの利用も進んでおり、持続可能な社会づくりへの取り組みが進んでいます。

 

メリット4:交通の便が良い

公共交通機関が発達しており、車がなくても不便なく生活できます。特に、DBバーン(ドイツ鉄道)は国内外への移動に便利です。また、自転車専用道路も整備されており、環境にやさしい移動手段として自転車の利用も推進されています。

 

 

 ① 知っておきたいドイツ生活のリアル(買い物)

 

―日本と違う!と思った買い物の仕方とか、買ったものってある?

 

日曜日はほとんどの店が休みなんです。最初は不便に感じるかもしれませんが、これは労働者の休息を大切にする文化から来ています。その代わり、平日は夜遅くまで開いているスーパーもありますよ。木曜日は多くの店が夜10時まで営業していて、夜遅くまで買い物ができます。

 

デポジット制度も特徴的です。ペットボトルや缶を返却すると、保証金が戻ってきます。環境への配慮が生活に根付いているんです。例えば、0.5リットルのペットボトルなら25セント、缶なら25セント、ガラス瓶なら8セントくらいの保証金がつきます。

 

あと、面白いのはレジ袋が有料なのはもちろん、みんな自分の買い物かごを持参するんです。エコバッグはもちろん、折りたたみ式のカートを持ち歩く人も多いですよ。買い物したものは自分でバッグに詰めなきゃいけないし、レジ係さんは商品を投げるように通していくので、慣れるまでは大変でした(笑)

 

 ② 知っておきたいドイツ生活のリアル(食事)

 

―ドイツの食事で、え!って思ったことある?

 

朝食は意外と豪華です。パン、ハム、チーズ、ゆで卵などを並べて、ゆっくり食べます。日曜日の朝食は特に大切な時間です。「Frühstück(フリューシュトゥック)」と呼ばれる朝食は、家族や友人とゆっくり会話を楽しみながら過ごす大切な時間なんです。

 

パン屋さんも朝早くから開いていて、焼きたてのパンを買いに行くのが日課という人も多いです。特に、Brötchen(ブレートヒェン)という小さなパンロールは朝食の定番で、種類も豊富です。

 

夕食は温かい食事を家族で食べることが多いですが、意外にも軽めのものを好む人も多いんです。パンとハム、チーズなどで済ませることもあります。これを「Abendbrot(アーベントブロート)」と呼びます。

 

あと、驚くかもしれませんが、夕食は18時頃から食べ始めるのが一般的。日本の感覚だとまだ早いですよね。でも、早めに夕食を済ませることで、その後の時間を家族と過ごしたり、趣味の時間に使ったりできるんです。

 

―家で料理するときは、どんなものを作るの?

 

伝統的なドイツ料理だと、Schnitzel(シュニッツェル)やKartoffelsalat(ポテトサラダ)、Eintopf(アイントプフ:野菜と肉の煮込み)なんかをよく作ります。でも最近は、イタリアンやアジアン料理も人気で、家庭でもパスタやカレーを作ることが多いですよ。

 

有名なソーセージも、実は地域によって全然違うんです。バイエルン州のWeißwurst(白ソーセージ)は朝食用で、お昼前までに食べるという伝統があります。ベルリンならCurrywurst(カレーソーセージ)が定番です。

 

 

③ 知っておきたいドイツ生活のリアル(休日)

 

―休日ってどんな感じで過ごすの?

 

休日は自然の中で過ごすことが多いです。天気が良ければハイキングやサイクリング、ビアガーデンでくつろぐのが一般的。雨が降っても『悪い天気なんてない、悪い服装があるだけ』と言って出かけます。

 

特に夏は、街中の至る所にビアガーデンが出現します。仕事帰りに友達とビールを1杯、なんていうのも日常的な光景です。でも、これは単にお酒を飲むだけの場所じゃなくて、家族連れも多い社交の場なんです。子供用の遊び場があったり、ノンアルコール飲料も充実していたり。

 

日曜日は本当に静かです。騒音を出す作業は禁止されているので、掃除機をかけたり、芝刈りをしたりすることもできません。これは「Sonntagsruhe(日曜の静けさ)」という考え方に基づいています。最初は不便に感じましたが、強制的にゆっくりできる時間があるのは、実はとても大切だなと思うようになりました。

 

休日には「Kaffee und Kuchen(コーヒーとケーキ)」という習慣もあります。午後3時頃に、家族や友人と一緒にケーキを食べながらコーヒーを飲む時間です。日本でいうお茶の時間みたいなものですが, もっとソーシャルな感じです。

 

 ④ 知っておきたいドイツ生活のリアル(家族)

 

―家族との過ごし方って、日本とどう違うの?

 

クリスマスは家族で過ごす大切な時間です。12月1日からアドベントカレンダーを開けるのが楽しみで、24日の夜に家族でプレゼントを交換します。クリスマスマーケットに行って、Glühwein(ホットワイン)を飲んだり、手作りの装飾品を買ったり。この期間は本当に特別な雰囲気に包まれます。

 

休暇はよく家族で過ごします。バルト海やアルプスに行くのが人気です。でも、別々に休暇を取ることも普通ですよ。個人の時間も大切にします。「家族だからって、いつも一緒にいなきゃいけない」という考えはあまりないんです。

 

子育ても、個人の自立を重視します。例えば、小学生でも自分で学校に行ったり、友達と遊びに行ったりするのが当たり前。「Helicopter Parents(ヘリコプターペアレント:過保護な親)」という言葉があるくらい、子供の行動を過度に制限することは良くないとされています。

 

両親や祖父母との関係も、適度な距離感を保つのが一般的です。週末に一緒に食事をしたり、休暇を一緒に過ごしたりはしますが、毎日のように会うということは少ないですね。でも、困ったときはお互いに助け合う、そんな関係性が普通です。

 

 ⑤ 知っておきたいドイツ生活のリアル(その他)

 

―ドイツ人に人気のスポーツとか、観光地って何?

 

サッカーはもちろん人気ですが、意外にもテーブルサッカーも大人気です。オフィスや学校にもよくありますよ。週末になると、公園でジョギングやヨガをする人も多いです。

 

スポーツクラブの文化も特徴的です。「Verein(フェアアイン)」と呼ばれる地域のスポーツクラブがあって、子供から大人まで、様々なスポーツを楽しめます。会費も手頃で、スポーツを通じたコミュニティ作りの場にもなっています。

 

観光地は、実は北海やバルト海の島々が人気です。外国人観光客は少ないですが、夏は多くのドイツ人が訪れます。リューゲン島は特におすすめです。白い砂浜と青い海、伝統的な建物が織りなす景色は絶景ですよ。

 

ハルツ山地も、ドイツ人に愛される観光地です。ハイキングコースが充実していて、蒸気機関車が走る観光列車もあります。冬はスキーもできます。ノイシュヴァンシュタイン城のような有名観光地も素晴らしいですが、こういった地元の人に人気のスポットも、ぜひ訪れてみてください。

 

 まとめ

 

ドイツの文化を知ることで、効率や生産性だけでなく、休息や家族との時間を大切にする価値観に触れることができます。環境への配慮や社会の持続可能性を考えながら、豊かな生活を送るドイツの姿勢は、私たちに新しい視点を与えてくれるのではないでしょうか。

 

休日をしっかり取り、家族や友人と過ごす時間を大切にする。環境に配慮した生活を送る。子供の自立を促し、適度な距離感を保ちながら家族との関係を育む。そんなドイツの生活様式には、現代を生きる私たちへのヒントが詰まっているように思えます。

 

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この記事を書いた世界人

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