【日本在住ドイツ人に聞いた!】ドイツの食文化の日本との違い5選 ~留学、長期滞在、移住、短期滞在・旅行の参考に~

グローバル化が進む中、食文化を知ることは、その国の人々の生活や価値観を理解する近道となります。ドイツと日本は、どちらも食文化を大切にする国でありながら、その在り方には興味深い違いがあります。

 

本記事では、日本在住のドイツ人にインタビューを行い、ドイツの食文化について詳しく解説します。留学や長期滞在、移住を考えている方はもちろん、旅行者の方にも参考になる情報が満載です。

 

ドイツってどんな国? 日本からのイメージ

 

ドイツの食といえば、多くの人はビール、ソーセージ、ジャーマンポテト、そしてザワークラウトを思い浮かべるのではないでしょうか。確かにこれらは代表的な食べ物ですが、実際のドイツの食文化はもっと奥深いものです。

 

ドイツは16の州からなる連邦制国家で、各地域が独自の食文化を持っています。例えば、南部バイエルン州の白ソーセージは午前中に食べる習慣があり、北部の港町ハンブルクでは新鮮な魚料理が人気です。

 

ドイツで暮らす/ドイツに行くメリットについて

 

メリット1:食事を通じた豊かな社交生活

食事の時間がゆったりとしていて、家族や友人との会話を楽しむ文化が根付いています。特に週末の朝食や、午後のカフェタイムは、重要な社交の機会となっています。

 

メリット2:地域ごとの特色ある食文化

16の州それぞれに特徴的な料理があり、地域ごとに異なる食文化を楽しめます。同じソーセージでも、地域によって全く異なる味や食べ方があります。

 

メリット3:パンの種類の豊富さ

1,300種類以上あると言われるパンの文化は、毎日の食事を豊かにしてくれます。それぞれの地域や店舗が独自のレシピを持ち、日々新鮮なパンを提供しています。

 

 

 

① ドイツの食文化の日本との違い(食事)

 

―ドイツの食事って、時間とか内容とか、日本と違うところある?

 

朝食が本当に大切な時間なんです。特に週末は「Frühstück(フリューシュトゥック)」と呼ばれる豪華な朝食を、家族や友人と一緒に2時間くらいかけて楽しみます。テーブルには様々な種類のパン、ハム、チーズ、ゆで卵、ヨーグルト、ジャムなどが並びます。

 

面白いのは、温かい食事は基本的に昼か夕方早めにとることです。「一日一温食」って感じかな。夕食は18時頃から食べ始めて、パンとハム、チーズなどの軽い食事「Abendbrot(アーベントブロート)」で済ませることも多いんです。

 

あと、食事のマナーも結構違います。例えば、ジャガイモを食べるときは必ずフォークで潰してからナイフで整えて食べます。スープは自分から遠い方向にスプーンを動かして食べるし、パンは手で千切って食べるのが基本。最初は戸惑うかもしれませんが、これも食文化の一つです。

 

② ドイツの食文化の日本との違い(会話)

 

―食事中ってどんな話をするの?

 

日本だと、「もぐもぐタイム」って感じで、食事中は会話を控えめにすることも多いですよね。でも、ドイツでは食事の時間こそ、活発に会話を楽しむ時間なんです。政治や社会問題について議論したり、お互いの意見を交換したり。

 

特に週末の朝食や、家族での夕食は、一日の出来事や将来の計画を話し合う大切な時間です。子供も積極的に会話に参加して、自分の意見を述べることが推奨されます。

 

面白いのは、食事の始まりと終わりの挨拶。「Guten Appetit(グーテン アペティート)」という言葉で食事を始めて、最後は「Danke für das Essen(ダンケ フュア ダス エッセン)」。でも、高級レストランでは「Guten Appetit」は言わないんです。これには歴史的な理由があって…

 

③ ドイツの食文化の日本との違い(記念日/祝日)

 

―お祝いの日とか記念日の食事って、どんな感じ?

 

クリスマスは本当に特別な食事の機会です。12月1日からアドベントカレンダーが始まって、クリスマスクッキーを焼いたり、グリューワイン(ホットワイン)を飲んだり。24日の夜は家族で集まって、ガチョウやアヒルの丸焼きを食べるのが伝統です。

 

イースターも重要な食事の機会です。卵型のチョコレートだけじゃなくて、特別なパンを焼いたり、子羊の肉料理を食べたり。朝食には色とりどりのゆで卵を用意して、家族で殻を割って食べるんです。

 

誕生日は、主役が周りの人たちにケーキやお菓子を振る舞う習慣があります。日本とは逆ですよね。職場でも、誕生日の人が同僚にケーキを用意するんです。これは「自分の誕生日の喜びを分かち合う」という考えからきています。

 

④ ドイツの食文化の日本との違い(おふくろの味)

 

―ドイツのおふくろの味って、どんなもの?

 

一番典型的なのは「Eintopf(アイントプフ)」かな。野菜と肉を一緒に煮込んだ料理で、家庭によってレシピが違います。寒い日に食べると本当に体が温まるんです。

 

「Kartoffelpuffer(カルトッフェルプッファー)」というジャガイモのパンケーキも、懐かしい家庭の味の一つ。おやつとしても、夕食としても食べます。アップルソースをつけて食べるのが定番です。

 

面白いのは、同じ料理でも地域によって呼び方が全然違うこと。例えば、ベルリンパンケーキは南ドイツでは全く違う名前で呼ばれています。でも、どの地域でも「おばあちゃんの味が一番」って言われるのは同じですね。

 

⑤ 知っておきたいドイツの文化(その他)

 

―他に面白い食文化の違いってある?

 

パーティー文化が面白いと思います。例えば、誰かの家でパーティーをする時は、みんなが少しずつ料理を持ち寄るんです。これを「Potluck(ポットラック)」や「Buffet(ビュッフェ)」と呼びます。

 

レストランでの食事も違います。お水は有料だし、チップは必須。でも、テーブルは基本的にその日の夜は予約した人のもので、急かされることはありません。ゆっくり食事を楽しめます。

 

あと、環境への意識の高さも特徴的です。食材は地元のものを選び、季節の物を大切にします。例えば、春のホワイトアスパラガスの季節は、まさにお祭りのよう。短い旬を心待ちにして、様々な調理法で楽しむんです。

 

まとめ

 

ドイツの食文化は、食事を通じたコミュニケーションを大切にし、地域性を活かしながら、伝統と革新のバランスを保っています。効率や利便性だけでなく、ゆっくりと時間をかけて食事を楽しむ文化は、現代の私たちに大切な気づきを与えてくれるのではないでしょうか。

 

食べることは、単なる栄養補給以上の意味を持ちます。家族や友人との絆を深め、文化を継承し、新しい発見をもたらしてくれる。そんなドイツの食文化の魅力を、ぜひ体験してみてください。

 

ワンコイングリッシュでは、日本在住のドイツ人が英語だけでなく文化などについても教えてくれます。他の先生や生徒とコミュニケーションが取れるイベントも盛りだくさんで、ドイツの文化を知ろうとしている方におすすめの英会話学校です。体験レッスンも受付中ですので、是非活用をご検討ください。

 

 

この記事を書いた世界人

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