【イタリアの文化を学ぶ!】イタリアの食文化の日本との違い5選 ~留学、長期滞在、移住、短期滞在・旅行の参考に~

イタリアってどんな国? 日本からのイメージ

イタリアと聞くと、多くの日本人はまずピザやパスタなどの美味しい料理や、ローマやベネチアなどの歴史的な街並み、そしてファッションやアートの本場というイメージを思い浮かべるでしょう。「チャオ!」という陽気な挨拶や、手振りを交えた表現豊かな会話スタイルも特徴的です。

しかし、イタリアの文化は食べ物や観光地だけではありません。家族を何よりも大切にする価値観や、「ドルチェ・ヴィータ(甘い人生)」と呼ばれる人生を楽しむライフスタイル、そして地域ごとに異なる豊かな伝統が息づいています。

イタリアで暮らす/イタリアに行くメリットについて

イタリアに滞在するメリットは数多くあります。美食の国でありながら、地中海式の健康的な食生活を送ることができます。また、世界遺産の宝庫でもあり、日常的に芸術や歴史に触れられる環境は、感性を豊かにしてくれるでしょう。

さらに、イタリア人の「人生を楽しむ」という姿勢からは、仕事と生活のバランスの取り方を学ぶことができます。日本のような効率性や時間厳守の文化ではなく、人との繋がりを大切にする文化は、新たな価値観との出会いになるでしょう。

それでは、イタリアの文化、特に食文化について、日本との違いを詳しく見ていきましょう。

 

 

 

① イタリアの食文化の日本との違い(食事)

イタリアで驚いた食事ってある?

イタリア料理と言えば世界中で愛されていますが、本場イタリアでの食事は多くの日本人が想像しているものとは異なります。まず驚くのは食事の時間帯でしょう。ランチは13時から14時、ディナーは20時以降に始まるのが一般的です。特にディナーの開始時間の遅さに驚く日本人は多いですね。

また、イタリアではコース料理が基本で、前菜(アンティパスト)、第一の皿(プリモピアット:通常はパスタやリゾット)、第二の皿(セコンドピアット:肉や魚のメイン料理)、そしてデザート(ドルチェ)と続きます。日本のように一度にすべての料理が提供されるわけではありません。

さらに、カプチーノやカフェラテなどのミルク入りコーヒーは朝食時のみ飲むもので、食後に頼むとびっくりされることもあります。食後は通常、エスプレッソを楽しみます。

イタリアで買い物の仕方や買ったもので驚いたことってある?

イタリアでの買い物は、日本のようなコンビニエンスストアよりも、専門店での買い物が中心です。パン屋(パネッテリア)、肉屋(マチェレリア)、八百屋(フルッタベンディータ)など、それぞれの専門店で新鮮な食材を購入します。

また、スーパーマーケットでは袋詰めは自分でするのが一般的で、レジ袋は有料です。エコバッグを持参するのがマナーとされています。

驚くのは食材の新鮮さへのこだわりでしょう。特に野菜や果物は季節のものを大切にし、冷凍食品よりも生鮮食品を好みます。オリーブオイルの種類の多さや品質の高さも印象的です。

②イタリアの食文化の日本との違い(会話)

イタリアでは、食事のときに何について話すことが多い?

イタリアの食卓では会話が絶えません。まず食べている料理そのものについて話すことが多いです。「このパスタのソースは何を使っているの?」「このワインはどこ産?」など、食への関心が高く、食事を通じて食文化や地域の特産品について語り合います。

また、家族の近況や政治、スポーツ(特にサッカー)についての話題も人気です。イタリア人は議論好きな傾向があり、時には熱く意見を交わすこともありますが、それも食事の楽しみの一部となっています。

日本では食事中はあまり話さないという文化もありますが、イタリアでは食事と会話は切っても切れない関係です。食事の時間が2時間以上続くことも珍しくなく、その間中ずっと会話が続きます。

 

 

③ イタリアの食文化の日本との違い(記念日/祝日)

イタリアでは、クリスマスや新年はどう過ごす?

クリスマスはイタリアでも最も重要な祝日の一つです。12月24日の夜(ラ・ヴィジリア)には魚料理を中心とした夕食を家族で楽しみ、25日にはお肉料理が中心となります。特にパネットーネやパンドーロといった伝統的なクリスマスケーキは欠かせません。

新年(カポダンノ)には、レンティル(レンズ豆)を食べる習慣があります。これは来年の幸運と富を祈願するもので、レンズ豆の形がコインに似ていることから来ています。また、真夜中には花火で新年を祝います。

日本にはない休日はある?そのときに何をする?

イタリアには「フェラゴスト」という8月15日の祝日があります。これは聖母マリアの被昇天を祝う宗教的な祝日ですが、現代では夏休みの中心的な日となっています。この時期にはほとんどの店が閉まり、イタリア人は海岸や山に出かけ、バーベキューやピクニックを楽しみます。

また、イタリアの各都市には守護聖人の日があり、その日は地元の祝日となります。例えば、ローマでは6月29日の聖ペテロと聖パウロの日、ミラノでは12月7日の聖アンブロージオの日などがあります。これらの日には特別なパレードや花火、そして地元の特産品を使った伝統料理が振る舞われます。

記念日に食べる特別な食事ってある?

イタリアでは記念日や祝日ごとに特別な食べ物があります。イースターにはコロンバ(鳩の形をしたケーキ)を食べ、カーニバル(謝肉祭)の時期にはフラッペと呼ばれる揚げ菓子を楽しみます。

結婚式ではコンフェッティという砂糖でコーティングされたアーモンドを配りますし、誕生日には必ずティラミスやケーキのようなドルチェを用意します。

④ イタリアの食文化の日本との違い(おふくろの味)

イタリアで、お袋の味と言えば?

イタリアの「マンマの味」と言えば、まず挙げられるのがラグーソースです。牛肉やポークのひき肉を野菜、ハーブ、ワインでじっくり煮込んだこのソースは、タリアテッレやパッパルデッレなどの平たいパスタと合わせて提供されることが多いです。地域によって作り方は異なりますが、どの家庭にも代々伝わるレシピがあるといわれています。

また、ポレンタ(トウモロコシの粉から作られる料理)も北部の家庭料理として親しまれています。シンプルな材料で作られますが、その味わいは各家庭によって異なり、まさに「お袋の味」と言えるでしょう。

南部ではエッグプラントパルミジャーナ(ナスのパルメザンチーズ焼き)が定番の家庭料理です。これもまた各家庭によって味付けや焼き方が異なり、家族の絆を感じる一品となっています。

⑤ 知っておきたいイタリアの文化(その他)

イタリア人に人気の観光地ってどこ?

イタリア人に人気の観光地は、外国人観光客があまり訪れないような場所も多いです。例えば、トスカーナ地方のマレンマという地域は、美しい自然と素朴な村々が魅力で、地元のイタリア人に愛されています。ここでは乗馬やワイナリー巡り、温泉を楽しむことができます。

また、プーリア地方のサレントも地元民に人気のバケーションスポットです。透明度の高い海と白い砂浜、そして伝統的な料理を楽しむことができます。特に夏のフェスティバルでは、地元の音楽「ピッツィカ」に合わせて踊るイベントが開催されます。

イタリア人に人気のレストランはある?

外国人観光客向けのレストランとは別に、地元のイタリア人が通う「トラットリア」や「オステリア」と呼ばれる家庭的な食堂があります。これらの店では、その地域の伝統的な料理を手頃な価格で楽しむことができます。

例えば、ローマの地元民に愛されているトラットリアでは、「カルボナーラ」や「アマトリチャーナ」などのローマ料理を本場の味で味わえます。また、フィレンツェでは「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」(フィレンツェ風Tボーンステーキ)が名物で、地元民に人気のレストランでは予約が必要なほどです。

イタリアで人気のスポーツやエンターテイメントは?

イタリアで最も人気のスポーツは断然サッカー(カルチョ)です。セリエAというイタリアのトップリーグの試合日には、街中がチームカラーで溢れ、バールやレストランのテレビの前に人々が集まります。

また、F1やバイクレース(モト・グランプリ)も人気があり、特にフェラーリやドゥカティなどのイタリアチームが出場する試合は注目を集めます。

エンターテイメントとしては、オペラや古典音楽のコンサートが今でも多くのイタリア人に親しまれています。ミラノのスカラ座やローマのオペラ座では、地元の人々も特別な日に訪れる文化が根付いています。

まとめ

イタリアの食文化は、単なる食事ではなく、家族や友人との時間を大切にし、人生を楽しむための重要な要素となっています。食材の鮮度へのこだわり、季節の産物を大切にする姿勢、そして食事を通じたコミュニケーションの重視など、日本とは異なる点が多くあります。

イタリアでは「マンジャーレ・ベーネ、ビベーレ・ベーネ(良く食べ、良く飲む)」という言葉があるように、食事は人生の喜びの一つとして捉えられています。時間をかけてゆっくりと食事を楽しみ、身近な人々との会話を大切にする文化は、忙しい現代社会に生きる私たちにとって、新たな視点を与えてくれるでしょう。

ワンコイングリッシュでは、英語だけでなく文化などについても教えてくれます。他の先生や生徒とコミュニケーションが取れるイベントも盛りだくさんで、海外の文化を知ろうとしている方におすすめの英会話学校です。体験レッスンも受付中ですので、是非活用をご検討ください。

 

この記事を書いた世界人

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Translate »