【2025年完全版】エジプトの文化と生活習慣|現地出身講師が教える本当のエジプト文化

多くの日本人にとって、エジプトといえば「ピラミッド」「スフィンクス」「ツタンカーメン」「ナイル川」といった古代文明のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、現代のエジプトは古代遺跡だけの国ではありません。
2025年現在、エジプトはアラブ世界最大の人口約1億400万人を擁する国家であり、中東・北アフリカ地域における政治・文化の中心地です。日本人の中東への関心も高まっており、年間約3万人がエジプトを訪れています。
この記事で分かること
- エジプト人の本当の価値観と生活習慣
- イスラム文化が日常生活に与える影響
- エジプトでの買い物・食事・家族文化の実態
- 日本人が知るべき文化的配慮とマナー
エジプトってどんな国?2025年最新の基本情報
エジプトの基本データ
項目 | 詳細 |
正式名称 | エジプト・アラブ共和国 |
人口 | 約1億400万人(アラブ世界最大) |
首都 | カイロ(人口約2,000万人) |
面積 | 約100万km²(日本の約2.7倍) |
宗教 | イスラム教90%、キリスト教10% |
公用語 | アラビア語 |
通貨 | エジプトポンド(EGP)|1円 = 約0.4ポンド |
日本人にとってのエジプトのイメージ vs 現実
一般的なイメージ:
- 古代文明とピラミッド
- 砂漠の国
- 考古学の聖地
- エキゾチックな観光地
2025年の現実:
- 近代的な大都市カイロ・アレキサンドリア
- アラブ世界の文化・メディアの中心
- 地中海とアフリカを結ぶ戦略的要衝
- スエズ運河による国際物流の要所
- 活気あるスタートアップシーンと若い人口
エジプトで暮らす・訪れるメリット|2025年版
メリット1:豊かな歴史と文化体験
エジプトに住むということは、世界最古の文明の一つに日常的に触れられるという贅沢な経験です。週末にはピラミッドやルクソール神殿などの世界遺産を訪れることができ、数千年の歴史を身近に感じることができます。
世界遺産アクセス:
- ギザのピラミッド群:カイロ市内から車で30分
- ルクソール神殿群:カイロから飛行機で1時間
- アブシンベル神殿:アスワンから車で3時間
- 白砂漠・黒砂漠:カイロから車で4-5時間
メリット2:人々の温かさと社交性
エジプト人は一般的にとても社交的で温かく、外国人に対しても親切です。「アハラン・ワ・サハラン(Ahlan wa sahlan)」という言葉で表現される「歓迎」の精神は、エジプト社会の基本となっています。
親日度の高さ:
- 日本のアニメ・ドラマの人気(特に「キャプテン翼」)
- 日本の技術・品質への高い評価
- 日本人観光客への特別な配慮
- 「ヤバニ(日本人)」と分かると親しみを持って接してくれる
メリット3:リーズナブルな生活コスト
日本と比較すると、エジプトの生活コストは全般的に低めです。特に食料品や交通費は安価で、現地の食材や交通手段を利用すれば、非常にリーズナブルな生活が可能です。
生活コスト比較(月額・円換算):
項目 | カイロ | 東京 |
1LDKアパート | 2-6万円 | 10-18万円 |
食費 | 1-3万円 | 5-8万円 |
交通費 | 2,000-5,000円 | 8,000-15,000円 |
光熱費 | 3,000-8,000円 | 12,000-20,000円 |
メリット4:気候の良さ
エジプトの気候は乾燥していて、特に10月から4月頃までは温暖で過ごしやすい気候が続きます。冬でもほとんど雨が降らず、日本の湿度の高い環境と比べると快適に感じる方も多いでしょう。
月別気候データ(カイロ):
- 10-4月: 15-25度(ベストシーズン)
- 5-9月: 25-35度(暑季、湿度は低い)
- 年間降水量: 約25mm(東京の1/60)
- 湿度: 年間平均55%(東京の65%より低い)
メリット5:地理的な利点
エジプトは中東、アフリカ、ヨーロッパの結節点に位置しており、旅行好きな方にとっては多くの行き先にアクセスしやすい拠点となります。
カイロ国際空港からのアクセス:
- ドバイ:3時間
- イスタンブール:3.5時間
- ローマ:4時間
- パリ:4.5時間
- ヨルダン・レバノン:1-2時間
エジプト文化深掘りインタビュー|ワンコインイングリッシュ講師Ahmedに聞く
以下は、ワンコインイングリッシュでエジプト文化と英語を教えているAhmedさんへのインタビュー内容です。カイロで生まれ育ち、日本で学んだ経験を持つAhmedさんに、エジプトの本当の文化について詳しく聞きました。
知っておきたいエジプト生活のリアル(買い物文化)
――エジプトでの買い物で日本人が驚くことはありますか?
「一番驚かれるのは『値段交渉』の文化ですね。スーク(伝統的市場)では、最初に提示される価格は相場の2-3倍が普通なんです。でもこれは失礼なことではなく、むしろ交渉を楽しむ文化なんですよ。
例えば、ハーン・ハリーリ(カイロの有名な市場)で『このスカーフ200ポンド』と言われたら、『50ポンドはどう?』と返すところから始まります。最終的に80-100ポンドくらいで合意することが多いですね。
重要なのは、交渉を楽しむこと。笑顔で、冗談を交えながら『ハビビ(友達)、もう少し安くして!』なんて言うと、店主も喜んで応じてくれます。これは単なる商取引ではなく、コミュニケーションの一種なんです。」
エジプトの市場文化
――スークと現代的なショッピングモール、どちらが人気ですか?
「どちらも人気ですが、用途が違います。日用品や食料品は地元の小さな店『バッカラ』で買うことが多いです。一方、ブランド品や電化製品は『City Stars』や『Mall of Egypt』などの大型モールで購入します。
面白いのは、モールでも値段交渉をする人がいることです(笑)。特に大きな買い物をする時は『現金で払うから少し安くして』なんて交渉することもあります。
あと、お茶文化も重要ですね。店に入ると、たとえ何も買わなくても『シャーイ(紅茶)』を出してくれることがあります。これはエジプトのおもてなしの心で、急いでいない時は受け取ると喜ばれます。」
食料品の買い物習慣
――日常的な食料品の買い物はどのようにしますか?
「エジプト人は新鮮な食材を重視するので、毎日か一日おきに買い物に行くことが多いです。特に野菜や果物は、朝採れの新鮮なものを好みます。
パン屋さんには一日に2-3回行くことも珍しくありません。エジプトのパン『エイシュ』は焼きたてが最高に美味しいんです。パン屋さんの前に行列ができるのは日常の風景ですね。
あと、ラマダン(断食月)の時期は買い物パターンが大きく変わります。日没後の食事『イフタール』のために、夕方に一斉に買い物に行くので、市場やスーパーがとても混雑します。」
知っておきたいエジプト生活のリアル(食事文化)
――エジプト料理で日本人に一番人気があるのは何ですか?
「間違いなく『コシャリ』ですね!これはエジプトの国民食で、マカロニ、レンズ豆、米、揚げタマネギを重ねて、トマトソースとガーリックビネガーをかけた料理です。日本人の口にも合うし、ベジタリアンでも食べられるので人気があります。
面白いのは、コシャリには『食べ方の作法』があることです。まず全体を軽く混ぜて、スプーンで食べるんですが、ソースの量を調整するのがコツなんです。辛いのが苦手な人は、チリソースを少なめにしてもらえます。
あと、『フル・メダメス』というそら豆の煮込み料理も日本人に人気です。これは朝食の定番で、エイシュ(ピタパン)と一緒に食べます。栄養満点で、一日の活力源になるんです。」
イスラム教の食事規則
――宗教的な食事の決まりはありますか?
「はい、イスラム教の『ハラル』という規則があります。豚肉とアルコールは摂取しません。また、肉は特定の方法で屠殺されたものでないといけません。
でも、エジプトは比較的リベラルなので、外国人や非イスラム教徒に強制することはありません。ただ、ラマダン期間中は公共の場での日中の飲食は控えめにするのがマナーです。
面白いのは、ラマダン中の夜の食事『イフタール』は、誰でも歓迎される文化があることです。モスクや街角で無料の食事が振る舞われることもあり、宗教や国籍に関係なく参加できます。これがエジプトの『おもてなしの心』なんです。」
エジプト人の食事習慣
――一日の食事のリズムはどうですか?
「朝食は6-8時頃で、フル・メダメスやエイシュ、白チーズ、ジャムなどを食べます。朝は比較的軽めですね。
昼食が一日のメイン食事で、12-14時頃に家族で集まって食べることが多いです。この時間は『シエスタ(昼寝)』の習慣もあり、多くの店が2-3時間閉まります。
夕食は20-22時頃と遅めです。特に夏は日が暮れてから食べることが多いですね。家族や友人と長時間かけてゆっくり食事するのがエジプト流です。
食事中の会話もとても重要で、政治、経済、スポーツ、映画など、なんでも話題にします。日本のように静かに食べるより、賑やかに話しながら食べるのが普通です。」
知っておきたいエジプト生活のリアル(休日文化)
――エジプト人はどのように休日を過ごしますか?
「エジプトの週末は金曜日と土曜日です。金曜日の午前中は『ジュムア(金曜礼拝)』があるので、多くの男性はモスクに行きます。女性は家族や友人と過ごすことが多いですね。
人気なのは『コルニーシュ』での散歩です。これはナイル川沿いの遊歩道のことで、カイロやアレキサンドリアのコルニーシュは週末になると家族連れでいっぱいになります。川風が涼しくて気持ちいいんです。
あと、『アフワ(カフェ)』文化も重要です。特に男性は友人とカフェで何時間も過ごします。紅茶やコーヒーを飲みながら、『タウラ(バックギャモン)』というゲームをしたり、政治について熱く議論したりします。
最近は女性も入れるモダンなカフェが増えて、若い世代は男女問わずカフェで時間を過ごすようになりました。」
家族との時間
――家族との時間はどのくらい重要ですか?
「エジプトでは家族が何よりも大切です。週末の昼食は必ず家族全員で集まります。お母さんが朝から料理を準備して、みんなでテーブルを囲んで、食後はお茶を飲みながら何時間も話します。
特に『金曜日の昼食』は神聖な時間です。仕事や用事があっても、この時間だけは家族のために空けるのが普通です。
夏には家族でアレキサンドリアやシャルム・エル・シェイクなどの海岸リゾートに行きます。特にラマダン明けの『イード』の時期は、家族旅行の定番シーズンです。
結婚後も親との関係は密接で、毎週実家を訪問する人も多いです。これは義務ではなく、自然な愛情表現なんです。」
知っておきたいエジプト生活のリアル(家族・人間関係)
――エジプトの家族制度について教えてください。
「エジプトの家族は拡大家族制で、祖父母、叔父叔母、いとこなど、遠い親戚まで密接な関係を保ちます。大きな決断をする時は家族会議を開くことも多いですね。
結婚も重要な家族行事です。伝統的には家族が相手を紹介する『見合い』が一般的でしたが、最近は恋愛結婚も増えています。それでも、両家の承認は必須です。
結婚式は盛大に行うのが普通で、500-1000人のゲストを招くことも珍しくありません。結婚は個人の問題ではなく、家族と家族の結びつきなんです。
子育ても家族全体で行います。おじいちゃん、おばあちゃんは孫の教育に積極的に関わりますし、叔父叔母も甥や姪の面倒を見ます。『村全体で子どもを育てる』という感覚ですね。」
エジプトの教育観
――子どもの教育について、どのように考えられていますか?
「教育は最重要事項です!どんなに貧しい家庭でも、子どもの教育のためなら借金をしてでもお金を工面します。特に大学教育は必須と考えられています。
エジプトには公立学校、私立学校、そして『インターナショナルスクール』があります。できれば英語やフランス語で教育を受けさせたいと考える親が多いです。
面白いのは、エジプトでは『医者』『エンジニア』が最も尊敬される職業とされることです。親は子どもにこれらの職業に就いてほしがります。『うちの息子は医学部に入った』と言えば、とても誇らしいことなんです。
でも最近は、IT関係やビジネスの分野でも成功する若者が増えて、価値観も多様化してきています。」
知っておきたいエジプト生活のリアル(その他の文化)
――日本人が理解しにくいエジプト文化はありますか?
「時間の概念が一番違うかもしれませんね。エジプトでは『ワクト・アラビ(アラブ時間)』という言葉があって、約束の時間より30分-1時間遅れるのが普通なんです。これは失礼ではなく、むしろ『余裕を持って来てください』という意味です。
でも、ビジネスシーンや公式な場では時間厳守が求められるようになってきました。文脈を読むことが大切です。
あと、『インシャーアッラー(神のご意志があれば)』という言葉をよく使います。日本人には『いい加減』に聞こえるかもしれませんが、これは『最善を尽くしつつ、結果は神に委ねる』という深い意味があるんです。
個人的な質問も普通にします。『結婚してる?』『子どもは?』『お給料は?』など、日本では失礼とされることも、エジプトでは関心と愛情の表れです。」
宗教と日常生活
――イスラム教は日常生活にどの程度影響しますか?
「とても大きな影響があります。一日5回のお祈りの時間『アザーン』がモスクから聞こえてきますし、金曜日の集団礼拝は重要な社会活動です。
でも、エジプトのイスラム教は比較的柔軟で寛容です。お酒を飲まない人もいれば、プライベートでは飲む人もいます。女性のヒジャブ(頭を覆うスカーフ)も個人の選択です。
ラマダンは特別な時期で、社会全体が変わります。日中は飲食を控えますが、夜は『イフタール』で盛大に食事をします。この期間は家族や友人との絆が深まる素晴らしい時期です。
宗教は規制ではなく、生活の指針として機能しています。『人に親切に』『困っている人を助ける』『家族を大切に』といった教えが、エジプト人の温かさの源になっているんです。」
エジプトと日本の文化比較|詳細分析
コミュニケーションスタイルの違い
項目 | エジプト | 日本 |
表現方法 | 直接的、感情表現豊か | 間接的、控えめ |
身体的接触 | 多い(握手、ハグ、肩たたき) | 少ない(お辞儀が中心) |
声のトーン | 大きめ、感情的 | 控えめ、落ち着いた |
個人的質問 | 普通(年齢、結婚、収入) | 避ける傾向 |
沈黙の捉え方 | 不快、会話を続ける | 自然、尊重される |
時間感覚の違い
エジプトの時間概念
「ワクト・アラビ(アラブ時間)」:
- 社交的な集まり:約束時間+30分-1時間
- ビジネス会議:約束時間+15-30分
- 家族の集まり:約束時間+1-2時間
- 宗教的行事:正確な時間厳守
場面別の時間意識
場面 | エジプト | 日本 |
ビジネス会議 | 15-30分の遅れは普通 | 時間厳守が基本 |
友人との約束 | 30-60分の遅れは普通 | 10分前到着が理想 |
家族の集まり | 時間は目安程度 | 約束時間の尊重 |
レストラン | ゆっくりと長時間 | 効率的、時間を意識 |
家族関係の違い
エジプトの家族文化
拡大家族制:
- 三世代同居が普通
- 家族の意見が個人の決断に大きく影響
- 経済的相互扶助が当然
- 年長者への絶対的尊敬
結婚観:
- 家族同士の結びつき
- 盛大な結婚式(500-1000人規模)
- 花婿側が費用負担する傾向
- 離婚率は低い(約15%)
日本の家族文化
核家族制:
- 独立した世帯形成
- 個人の選択を尊重
- 経済的独立が前提
- 年長者への配慮はあるが従属的ではない
エジプト生活で知るべき実践的マナー
宗教的配慮
モスク訪問時のマナー
服装:
- 男性:長ズボン、袖のある上着
- 女性:全身を覆う服装、頭にスカーフ
- 靴:入口で脱ぐ
行動:
- 礼拝中は静粛に
- 写真撮影は許可を得てから
- お布施(寄付)は任意だが感謝される
ラマダン期間中の配慮
日中(日の出から日没まで):
- 公共の場での飲食は控える
- 音楽や大きな音を避ける
- イフタール(日没後の食事)に招待されたら積極的に参加
ビジネスシーンでのマナー
会議・商談
好まれる行動:
- 握手で挨拶(同性間)
- 家族の話から始める
- 時間をかけた関係構築
- イスラム教やエジプト文化への敬意
避けるべき行動:
- 異性との身体的接触
- アルコールの提供
- 豚肉料理の提供
- 政治的・宗教的批判
接待・食事
推奨される行動:
- 右手で食事
- パンは手でちぎって食べる
- 完食しなくても問題なし
- 「アルハムドリッラー(神に感謝)」で食事終了
日常生活でのマナー
挨拶とコミュニケーション
基本的な挨拶:
- アッサラーム・アライクム: こんにちは(イスラム教徒間)
- アハラン・ワ・サハラン: いらっしゃいませ・ようこそ
- マアッサラーマ: さようなら
- シュクラン: ありがとう
贈り物・訪問
家庭訪問時:
- 事前連絡は必須
- 靴を脱ぐ(家庭による)
- 手土産(お菓子、果物)を持参
- 異性の家族メンバーとの接触に配慮
2025年のエジプト文化トレンド
デジタル化と伝統文化
SNSの普及と文化変化
若者世代の変化:
- Instagram、TikTokでの文化発信
- 伝統料理の現代的アレンジ
- オンラインでの宗教学習
- バーチャル家族会議の普及
Eコマースの発達
オンライン買い物の普及:
- 伝統的なスークもオンライン進出
- 食材宅配サービスの拡大
- デジタル決済の浸透
- 交渉文化のデジタル化
社会変化と世代間ギャップ
若者の価値観変化
新しいトレンド:
- 女性の社会進出促進
- 起業・スタートアップ文化
- 環境意識の高まり
- 国際的な視野の拡大
伝統文化の継承
保持される要素:
- 家族重視の価値観
- 宗教的アイデンティティ
- おもてなしの精神
- アラビア語の重要性
エジプト文化体験ガイド
短期訪問者向け(1週間-1ヶ月)
必見文化体験
- [ ] ギザのピラミッドとスフィンクス見学
- [ ] ハーン・ハリーリでの買い物と値段交渉体験
- [ ] 伝統的アフワ(カフェ)でのシーシャ体験
- [ ] コシャリとフル・メダメスの本場での食事
- [ ] ナイル川クルーズとコルニーシュ散歩
- [ ] モスク見学(服装とマナーに注意)
- [ ] エジプト考古学博物館での古代文明学習
文化的配慮ポイント
服装:
- 肩と膝を覆う控えめな服装
- モスク訪問時は頭部を覆うスカーフ持参
- 歩きやすい靴(砂や石畳対応)
コミュニケーション:
- 簡単なアラビア語挨拶を覚える
- 写真撮影は許可を得てから
- チップ文化(バクシーシ)への理解
中期滞在者向け(1-6ヶ月)
深い文化理解体験
- [ ] エジプト人家庭での食事招待
- [ ] ラマダン期間中のイフタール参加
- [ ] 金曜礼拝の見学(非イスラム教徒も可)
- [ ] 地元の結婚式や祝事への参加
- [ ] アラビア語基礎コースの受講
- [ ] エジプト料理教室への参加
- [ ] 地元スポーツ(サッカー)観戦
生活スキル習得
買い物スキル:
- スークでの効果的な値段交渉術
- 新鮮な食材の見分け方
- 地元の人が利用する市場の発見
社交スキル:
- カフェでの過ごし方とエチケット
- タウラ(バックギャモン)のルール習得
- エジプト人の時間感覚への適応
長期滞在・居住者向け(6ヶ月以上)
コミュニティ参加
- [ ] 地域の宗教行事への参加
- [ ] エジプト人との深い友人関係構築
- [ ] 地元ボランティア活動への参加
- [ ] エジプト方言アラビア語の習得
- [ ] ビジネスネットワークの構築
- [ ] 文化的橋渡し役としての活動
専門的理解
ビジネス文化:
- エジプト式ビジネス慣行の理解
- 人脈作りの重要性
- 宗教的配慮を含む職場マナー
法律・制度:
- 居住許可と更新手続き
- 税制と社会保障制度
- 教育制度(子どもがいる場合)
エジプト生活で使えるアラビア語表現
日常会話
- アッサラーム・アライクム (As-salamu alaykum) = こんにちは
- ワ・アライクム・アッサラーム (Wa alaykumu s-salam) = こんにちは(返答)
- アハラン・ワ・サハラン (Ahlan wa sahlan) = いらっしゃいませ
- シュクラン (Shukran) = ありがとう
- アフワン (Afwan) = どういたしまして
- マアッサラーマ (Ma’a salama) = さようなら
買い物・食事
- カーム・ダー (Kam da?) = これはいくらですか?
- ガーリー・シワヤ (Ghali shiwaya) = ちょっと高いです
- アーイズ (Ayez) = ~が欲しいです(男性)
- アーイザ (Ayza) = ~が欲しいです(女性)
- ライシュ・タニ (Rash tani) = 別のものはありますか?
- ビル・ファートゥーラ (Bil fatura) = レシートをください
緊急時・困った時
- サーイドニー (Sa’idni) = 助けてください
- アナー・タイヘ (Ana tayeh) = 道に迷いました
- ムムキン・ムサーアダ (Mumkin musa’ada?) = 助けていただけますか?
- マア・ファハムシュ (Ma fahamsh) = 理解できません
- ティタカッラム・インジリーズィー (Titakallam inglizi?) = 英語を話せますか?
感情・評価表現
- ヘルウ (Helw) = 美しい・良い
- クワイヤス (Kwayes) = 良い・大丈夫
- タマーム (Tamam) = 完璧・問題なし
- ウマール (Ummal) = 素晴らしい
- ヤ・サラーム (Ya salam) = なんと素晴らしい!
エジプト料理完全ガイド
主食・メイン料理
コシャリ(Koshari)
エジプトの国民食
- 材料:米、マカロニ、レンズ豆、揚げタマネギ
- ソース:トマトソース、ガーリックビネガー、チリソース
- 価格:一皿10-20ポンド(約46-92円)
- 食べ方:全体を軽く混ぜてからスプーンで
フル・メダメス(Ful Medames)
朝食の定番
- 主材料:そら豆の煮込み
- 付け合わせ:エイシュ(ピタパン)、チーズ、卵
- 調味料:オリーブオイル、レモン、クミン
- 価格:一皿5-10ポンド(約23-46円)
モロヘイヤ(Molokhia)
緑のスープ料理
- 主材料:モロヘイヤの葉
- 肉:鶏肉または羊肉
- 食べ方:ご飯にかけて食べる
- 特徴:粘り気があり栄養価が高い
ストリートフード
タアメヤ(Taamiya)
エジプト風ファラフェル
- 材料:そら豆、香辛料
- 食べ方:ピタパンに挟んでサラダと一緒に
- 価格:1個2-3ポンド(約9-14円)
シャワルマ(Shawarma)
回転串焼き肉
- 肉:鶏肉または羊肉
- 付け合わせ:野菜、ピクルス、ソース
- 価格:一皿15-25ポンド(約69-115円)
デザート・飲み物
ウンム・アリー(Umm Ali)
エジプト風パンプディング
- 材料:パン、ミルク、ナッツ、レーズン
- 温かいデザート
- カフェやレストランで人気
シャーイ(Shai)
エジプト紅茶
- 砂糖をたっぷり入れた甘い紅茶
- 一日中飲まれる国民的飲み物
- カフェでの社交の中心
まとめ:エジプト文化の理解を深めて豊かな交流を
エジプトは歴史的遺産と現代的な生活が共存する魅力的な国です。古代文明の名残を日常的に目にしながらも、活気ある現代社会の中で暮らすという独特の体験ができます。
エジプト文化理解の重要ポイント
- 宗教と文化の融合:
- イスラム教が日常生活に与える穏やかな影響
- 寛容で柔軟な宗教的実践
- 宗教を通じた社会結束と相互扶助
- 家族中心の社会構造:
- 拡大家族制による強い絆
- 世代を超えた相互サポートシステム
- 教育への強い投資意識
- おもてなしの文化:
- 「アハラン・ワ・サハラン」の精神
- 外国人への特別な配慮
- 社交を通じた人間関係構築
- 時間と生活リズム:
- ゆったりとした時間感覚
- 関係性重視のコミュニケーション
- 生活の質を重視する価値観
文化理解がもたらすメリット
個人的成長:
- 異文化への適応力向上
- より豊かな人生観の獲得
- 国際的な視野の拡大
- 宗教的寛容性の理解
ビジネス面:
- 中東・アフリカ市場への理解
- 信頼関係に基づく取引文化の習得
- 長期的な人間関係の構築
- 文化的感受性の向上
社会的貢献:
- 文化的橋渡し役としての役割
- 相互理解の促進
- 偏見や誤解の解消
- 国際協力の基盤作り
継続的な学習へのアドバイス
エジプトの文化を理解することは、単なる知識の習得ではなく、人間としての成長につながる貴重な体験です。重要なのは、判断せずに受け入れること、そして自分自身の文化も客観視することです。
人々の温かさとおもてなしの精神は、言語や文化の壁を越えて訪問者を魅了します。カイロやアレキサンドリアなどの大都市では、伝統的な市場からモダンなショッピングモールまで、様々な体験が可能です。
食文化も豊かで、コシャリやフル・メダメスといった地元料理から国際的な料理まで、幅広い選択肢があります。また、週末のナイル川沿いの散歩やカフェでの長時間の談笑など、ゆったりとした時間の過ごし方も魅力の一つです。
エジプトでの経験は時に予想外の出来事に遭遇することもありますが、「マレーシュ(Malesh:気にしないで)」という言葉に表されるように、柔軟な姿勢で対応することが大切です。そうすることで、この古くて新しい国での滞在が、かけがえのない経験となることでしょう。
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